書きたいときに書きたいことを書きたいだけ。

元編集者兼ライターで、現在はWebサイト制作・運用に携わるピーターが気になったあれこれや、日々感じたことについて。最近ちょっとだけまじめ。Twitter@PeterK723

◆キャットコールと呼ばれるハラスメントのこと◆

6月頭頃、SNS上でとある動画が話題を集めていました。

 

youtu.be

 

私はこの動画の存在をTwitterで知り、

Twitterには日本語訳がついたものもあがっていました。

それの元になっているのが上記のようです。

 

そのツイートで目にした「キャットコール」という言葉。

そして、キャットコールと検索したら出てきた、

「ストリートハラスメント」という言葉。

 

この二つのワードにまつわる記事を読んだ時、

ある出来事が「ああ、これだったんだ」と、私の中で腑に落ちました。

 

 

20代前半の頃、私はラーメン屋でアルバイトをしていました。

週末限定で、勤務時間は24時から朝4時。

自宅から徒歩15分ほどのところにあるお店でした。

 

業務内容が洗いもの&清掃で、冬でも汗だくになるほど暑かったので

いつもスッピン・髪は一つ結び・服は上下とも真っ黒で下はズボン、

汚れても良い靴(主にスニーカー)という出で立ちで、

バイト先と自宅を往復していました。

 

バイトが終わる頃には、汗で額に前髪が張り付き、

髪の毛はペシャンコ、身体からは豚骨臭が漂っていたと思います。

そんな姿のまま、毎回徒歩で帰宅していました。

 

 

住宅地を歩くとは言え、

人に遭遇することはほとんどありませんでした。

たまーーに自転車に乗ったおっちゃん

とすれ違うことがあったくらいで。

 

 

そんな数少ない状況で、これまた極稀なタイミングで、

「不思議な経験」をすることが幾度かありました。

 

 

それは、自転車に乗った男性とすれ違う瞬間。

ボソッとつぶやくような声で、

 

 

 

「かわいいね」

 

「綺麗だね」

「おっぱい」

 

 

と、聞こえてくることがあったのです。

「声をかける」というより、「囁く」レベルの声でした。

 

でも、街は静まり返っているし、

通行人は私とおっちゃんくらいなので、

なんと言っているかは、はっきり聞き取ることができました。

 

 

「ナンパ」と言えるような声のかけ方ではないし、

直接身体を触られたわけではないし、

家まで後をつけられたわけでもない。

 

相手の目的がわからない「不思議な経験」。

でも、その出来事の後には決まって

不快感で身体がゾワゾワしたし、

自宅まで歩いて帰るのがすごく怖くなりました。

 

そんな時間帯に、

一人で外を歩いていた私にも問題はあるかもしれない。

 

でも、目立つ格好をしていたわけではないし(それどころか地味)、

むしろ女を捨てたような格好だったのに、

見ず知らずの通行人からそんな風に言葉を投げられるとは

全く思っていませんでした。

 

 

同じ人だったか、そうじゃなかったかは覚えていませんが、

そういう経験が何度かありました。

 

 

その人たちはきっと「言いたいだけ」とか、

「言った後の反応が見たいだけ」だとは思います。

でも、意図が分からいからこそ、気味が悪い。

 

当時、その出来事を友人に話したら、

「気をつけなよ〜」とか

「せめて自転車で通ったら?」と言われました。

 

 

気持ち悪い&怖い思いをしたのだから、

「怖いね」とか「大丈夫?」のような

反応をされるものだろうと思っていました。

 

 

だけど、数年後に、なんの気もなしに

「昔こんなことがあったんですよ」と異性の知人に話したら、

こう言われました。

 

 

「それ、可愛いってことじゃん」

「モテるね〜。そう言われるくらい魅力的なんだよ」

「なに? モテますアピール?(笑)」

 

 

 

そんなわけないだろ

 

 

 

時間が経っていたし、年齢も20代後半になっていたし、

今さら心配されたいなんて思いはありませんでした。

「分かるわ〜」なんて、共感が得られるとも思っていなかった。

 

それでも、この経験をしたことが

「モテの指標」「モテ自慢」みたいに感じる人

(しかも声をかけてきた通行人たちと同じ男性)がいるなんて、

心底驚きました。

 

それ以来私は、

この"セクハラにも満たない不快な行為"を

他者に話すことはありませんでした。

 

その後もたまに街中で、すれ違いざまに

見知らぬ異性から言葉を投げかけられることはありましたが、

「またこれか」「気持ち悪いな」と、

自分のなかで不快感を処理をして、誰かに話すことはしませんでした。

 

 

話した相手によっては、

また不快な思いをすることになるから。

 

 

そんな、私が封印していた記憶が、

「キャットコール」や「ストリートハラスメント」

と呼ばれる迷惑行為であったことを、

冒頭の動画を目にした時に思い出したのでした。

 

 

この動画はパロディだし、

私が経験した「ささやかれる」ではなく

堂々と「声をかけてくる」ものだし、

なかには「そんなの通りすがりの女性に言う!!!?」って

ビックリしちゃうくらい下品な発言もあります。

 

 

それでも、ただ街を歩いているだけなのに、

見ず知らずの人から声をかけられて不快な思いをさせられる…

その部分は、共通していると思います。

 

 

割と引きこもり気味な私ですらこうなので、

ただ街を歩くだけで嫌な思いをしたことがある人、

きっとたくさんいるんだろうな…

 

 

この記事を書いたことで、

「だから、こういうことをしたい!」とか

「男性はこうしろ!」なんて主張するつもりはなくて。

ただ、知ってほしいなと思いました。

 

 

過去の私のように我慢した経験のある人には、

それは立派な迷惑行為であることと

「ハラスメントを受けた」という自覚を持って

当たり前なのだということを。

 

そして、もしも「声をかける側の人」とか

「声をかけたことのある人」がいたら、

不快以外のなにもでもないので絶対やめるべき。

 

本人的には「ささやいただけ」とか

「褒めただけ」のつもりかもしれないけど、

本当に気味が悪いし不快。

そのことをぜひ知ってほしい。

(知った上でやっている人もいるかもですけど…ね…)

 

 

ちょっと意味合いが違ってしまうかもしれませんが、

例えば、目の前から胸の大きな女性が歩いてきたとして、

「絶対に見るなよ」とは言えない。それは分かっています。

 

でも、すれ違うまでのほんの数秒間とは言え、

胸元をガン見する行為。

これはマナー違反では?

 

もちろん、女性側が胸元を強調した服を着ていたり

露出度の高い格好をしていることもあるので、

やはり「チラ見でも許すまじ」なんて思わない。

 

でも、当人が「ちょっと見ただけ」と思っている以上に、

その視線は露骨で、不躾なものになっている。

ガン見された側は、その視線にほぼ100%気付いていますよ。

 

 

 

「ちょっと見ただけ」

「小声で言っただけ」

「褒めただけ」

 

 

そう当人が思っている以上に、

不快だと感じる人が居るということを、どうか知ってほしい。

知っているなら、どうかやめてほしい。

 

 

本当は「キャットコール」も

「ストリートハラスメント」なんて言葉も、

生まれるべきではないんですけどね……