書きたいときに書きたいことを書きたいだけ。

元編集者兼ライターで、現在はWebサイト制作・運用に携わるピーターが気になったあれこれや、日々感じたことについて。最近ちょっとだけまじめ。Twitter@PeterK723

◆男性地下アイドル(メンズ地下アイドル)の現場に行ったこと◆

今回の記事はタイトルの通りなんですが、

それに先駆けてちょっとだけ……

 

 

私は、自分がよく知らないジャンルのことを

よく知りもしない状態で批判したり、貶したりするのは嫌いです。

なぜなら、そうされるのが嫌いだから。

 

そして、今回書かせていただく「男性地下アイドル(メンズ地下アイドル)」について、

私は精通しているわけではありません。

ただ、私がとある現場を見て、感じたことを書き留めておこう、

書き留めておきたいと思い、この記事を綴っています。

 

もしも「批判めいている」「馬鹿にしている」と

感じられる方がいらっしゃいましたら、申し訳ありません。

 

現場を体感したのは1回きりですが、その後何度も考えを巡らせ、

書いてみては修正し…を繰り返した記事になります。

なので、一時の感情で書き殴ったものではありません。

一個人の意見や考えとして、受け止めていただけますと幸いです。

 

 

仰々しい書き出しになりましたが……

 

 

そもそもアイドルに「地下」という位置付けがあって、

そのなかに「男性地下アイドル」というカテゴリーがあることを

どれくらいの方が知っているんだろう…?

 

そもそも「地下アイドル」とは、

小規模な会場でのライヴを中心に活動しているアイドルのことで

テレビなどのメディアにはほとんど登場しません。

なので、ライヴなどのリアルイベントに参加しないと

見ることはおろか、存在を知るきっかけもないのではと思います。

 

これは私見でもありますが、

女性の地下アイドルから徐々に知名度を上げ、

メジャーデビューに至ったグループはいくつかあったと思います。

女性アイドルは専門雑誌や専門サイトも存在するので

取り上げられるチャンスがありますし、

メジャーなアイドルグループも出演するような

イベントへの出演がきっかけで、

注目されるというケースもあるようです。

 

 

ただ、男性の地下アイドルって、ほとんど知る機会がない…

 

 

私は、友人から「推しのイベントに一緒に来てほしい」

と言われたときに、初めてその存在を知りました。

当然、パフォーマンスや会場の雰囲気などは想像がつきませんでした。

 

ヴィジュアル系のインディーズバンドが出演するようなイベントには、

10代の頃に何度か行った経験があるのですが、

そもそも男性アイドルは、ジャニーズしか見たことがなく…

現場(ライブや握手会場のこと)は、

どんな感じなのだろうと半ば緊張しながら向かいました。

 

 

実は私が参加したイベントは、オールナイトのものでした。

(会場がクラブだったこともあってか、

 入口での年齢確認、なかなか厳しめでした)

 

タイムテーブルが公開されており、

友人のお目当てのグループが出演する時間を狙って会場に入りました。

 

会場にいたお客さんは、オール女子!!

当然未成年はいなかったと思いますが、

服装やテンションなど含め、すごくすごく若く感じました…

20代後半&初参戦な私はすでにアウェイ感…^^

 

 

何組かパフォーマンスを見たのですが…、

 

身内ノリが強くて、最後までなじめませんでした。

見慣れている、見慣れてないの問題じゃなく

入って(馴染んで)いきづらい空間でした……

 

 

…そう、私が書きたいのは、そこじゃないんです。

 

 

ライヴのレポートがしたいのではなく、

そのあとにあった「とあるイベント」が、今回の本題。

 

終演後、何があったのかと言うと、

地下アイドルに限らず他のアーティストでもしばしば行われがちな

「チェキの撮影会」が実施されていました。

 

 

私は今まで、新譜を購入して、その特典としてチェキの撮影会があるよ~

みたいなもの(いわゆるインストアイベント)での

チェキ撮影にしか参加したことがなかったので、

チケット制(撮影1回1,000円)というのも、そもそも新鮮でした。

 

 

そして、さらに衝撃を受けたのが、その光景。

 

 

 

性犯罪の巣窟やないかー\(^o^)/

 

 

 

そうなんです。もう…、本当すごいんです。

アイドルとファンの距離が近すぎて、

見ているこっちが赤面…を通り越してハラハラするというか、

ハラハラすらも通り越して、具合が悪くなるというか…。

 

ステージのあるライヴ会場と出口の間にある

通路のような待ち合い場所のような空間で、

各メンバーが散り散りになって配置され

お目当てのメンバーが撮影を行っている列にファンが並ぶ。

 

多くの方は、自分の順番がくると

メンバーに抱き着いたり頬を寄せたり、バックハグしてもらったり…

自分からポーズをリクエストする方もいますし、

メンバーから「こうしよっか?」と提案されている方もいました。

(リクエスト自体はNGじゃないようです)

 

いや、それにしても…さ…

地下とか若い男性アイドルとか若い女性ファンとか置いといて、

それって「アイドル」と「ファン」の距離感じゃないよね?

 

あれ…私の考えがおかしいのかな…あれれ…?

そんな感覚になるほど、みんな「それが当たり前」と言わんばかりに、

いたるところで「密着」していました。

ほんと、見てるこっちが恥ずかしくなる!!!!

 

 

そして、友人の無茶ぶり&ゴリ押し後押しもあって、

私もとあるメンバーと撮影してきました。

 

 

撮影待ちの列に並んでいるとき、

つい立てなど目隠しになるものが一切ないため

列の先頭で撮影をしている様子が丸見えなのですが…

 

自分の大好きなメンバーが

目の前で公開イチャイチャ(や、撮影なんですけどね)を

している姿を見せつけられるなんて…どんな苦行?

みんながみんなそうだから、誰も気にしないのかな…

 

 

そして、いざ順番がくると、

ごく自然な感じで肩を抱かれ、びっくり仰天!

「あっ、私初めてなので、そういう感じじゃなくて大丈夫です!」

と伝えると、「恥ずかしがり屋さんなんだね!」と返答され、

「めっちゃふつーに撮りたいです!」と伝えた結果、こうなりました。

 

 

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改めて見ると、これでも距離が近いような…?

 

 

撮影をしていた男性のスタッフさんからは、

「こんなに密着してないのって、逆に新鮮!」

なんてことも言われました。どんだけだよ…

 

で、チェキを受け取ってハイサヨナラーかと思いきや、

どうやら写真が浮き上がるまではトークタイム(?)のようで

「失敗してると怖いから、ちょっと待って!」と呼び止められ

少しだけメンバーとお話ししました。

 

私:撮影って、いつもこんな感じなんですか?

メンバー:そうだね。初めてだと驚くよね。

私:正直、みんなとこんな感じってしんどくないですか…?

  もっと普通の距離感で接すればいいのに……

メンバー:確かに、僕も何が普通か分かんなくなっちゃった(笑)

 

 

 

闇深くない…?

 

 

 

 

その言葉が何よりも印象に残りました。

本人的には、深い意味はなかったかもしれないけど…

 

 

そんな感じで、私の初・男性地下アイドルの現場は終了しました。

ちなみに友人は15枚チェキを撮っていて、

普段は見せないようなキラキラした笑顔ではしゃいでいて、可愛かったです。

(できあがった友人のチェキは、なんだか怖くて見ていません)

ほかのファンの子たちも、思えばそんな顔してたかな…。

 

 

でも、やっぱりあの撮影風景は、いただけないというか、解せない…

応援してくれているファンへの

「恩返し」とか「おもてなし」とか「サービス」って

確かに必要だとは思うんですが、

それが「当たり前」になってはいけないし

「過剰」になってもいけないと思うんです。

 

そうじゃないと、アイドルとファンという関係すら

破綻してしまうんじゃないか? と余計な心配をしてしまう。

 

一度そうしたらやめられないと思うし、

ましてやすでに定番化しているなら

飽きられないためにも

もっと「過激」になっていくしかないんじゃないだろうか…?

 

そうやって、どんどん「アイドル」という存在から

かけ離れていくんじゃないか…?

 

 

さらに危険だと感じたのが、そうやって撮影されたチェキを

ファンが当たり前のようにSNSで公開していること。

もしかしたら、これに驚いている私の方が異常なのか…?

 

もちろん、それを見て

「私もこんな風に撮影したい! だからチェキ券買おう!」とか

「こんなことができるなら、私もこのグループ推そう!」とか

販促だったり新規ファン獲得に繋がっているのかもしれないけど、

 

 

本当に、それアイドルのやることか???

 

 

過去にこんな記事を見かけたことがあるし、

これを読んで絶句した覚えもあるんですが、

www.news-postseven.com

メンバーも率先して「そういうこと」をやっている場合って

どうなんだ…? それならそれでいいのか…?

 

でも、親御さんに胸張って

「俺、アイドルやってるよ!」って言えるのか…?

とか、恋人が居たら嫉妬で荒れ狂うんじゃないか?とか、

本当いろんな感情がぐるぐるしました。

最後のはさすがに余計だと思いますが…。

 

 

 

 

 

……本当に余計だと思うんですが、

「男性地下アイドル」の在り方が

少しでも変わったらいいなって思います。

 

撮影したメンバー(絶対私よりも年下)は、

すごく可愛らしい顔立ちで終始笑顔、言葉遣いも丁寧でした。

 

でも、もしかしたらそんなことは当たり前で、

「ほかのグループとは違う特別なこと」をしないと

人気が出ないものなのかもしれない……

それだけ厳しい世界だということなのかもしれません。